十三夜とは?隠された意味や関連する曲、樋口一葉の話も紹介!

意外と知られていない?十三夜の秘密_html_61b3a0b9毎年十五夜にお月見をしている方はどのくらい

いらっしゃるでしょうか。

筆者の家では、伝統として毎年月の見える縁側に

蒸かしたサツマイモと、三色団子をお供えしてから

月に手を合わせます。

 

今回は、一般的に知られている十五夜の1ヵ月後ある

十三夜についての秘密を紐解いていきます。

 

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十三夜って何?

 

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十五夜と言えばお月見ですが、

そもそもお月見はどこから伝来してきたか分かりますか?

 

 

正解は、中国です。

 

中国には、秋の収穫をお祝いし、

神に感謝する日として「中秋節」と呼ばれる行事があります。

 

元来、円は家庭円満を象徴する形でした。

その円を、満ち欠けで旅人に日付を教え、

農作業の基準にもなる月に見立てたとされます。

 

そして、満月になる旧暦の8月15日を中秋節の日として

設定したことが、お月見の始まりとされています。

 

そして、この十五夜の前にあるのが、

今回のテーマである『十三夜』です。

 

満月よりも少し欠けている月の美しさを楽しむ十三夜も、

十五夜同様に旧暦の9月13日のことを指しますが、

この日の月は1年の中で最も空気が澄んでおり、

美しいとされています。

 

満月である十五夜から、日が経つに連れて除々に欠けていき、

次の新月になるまで14.8日程掛かってしまう為、

誤差が生じ、十三夜も十五夜も毎年同じ形になるとは

断定出来ませんが、日付だけは固定です。

 

この日ばかりは、忙しい手を休めて月を見上げてみましょうね。

 

 

十三夜の始まりは日本だった!?

 

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お月見自体の伝来は、中国からだったようですが、

日本では、古来から十三夜には月を眺めるという慣習があったようです。

 

この始まりについては、諸説あります。

 

まず、十三夜は栗名月・豆名月とも呼ばれていますが、

これは栗や豆を供えることから名付けられました。

 

元来、9月の13日の夜に月見が行われるきっかけとなったのは、

古今和歌集の制作を命じた後醍醐天皇の父である宇多法王が

旧暦9月13日に見た月を、

「2つとなく美しい」とされる言葉、『無双』と表して絶賛したとされる説や、

後醍醐天皇本人が919年頃に開いた

お月見パーティーが一般化されたものという説とがあります。

 

最初に十五夜を見たのであれば、

1ヵ月後の十三夜を見なければ「片三月」とされ、

不幸が起こると忌み嫌われてきました。

 

この片三月を防ぐ為に、十五夜と十三夜は

同じ場所で月を見なければならないとされています。

 

この片三月の謂れは、高貴な身分の人達が行った「月見会」と、

農民が行った「収穫祭」の両方を大事にしようとするという考えから、

「両方見ないと不幸になる」と言われるようになったそうです。

 

地方によって十三夜には、稲刈りが無事に終わったことを祝い

神様を激励する為、藁を巻いて片側に円を作った「ワラ鉄砲」を

子供達が持ち地面を叩くという面白い行事があるのが特徴的ですね。

 

また、十三夜、十五夜の他にも、

東日本を中心とする地域では収穫を祝う十日夜もあります。

 

 

十三夜には何をしたら良いの?

 

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十三夜には、月の見える縁側(なければ月が見える位置)に

秋の七草と里芋などのイモ類や、栗、豆などをお供えしましょう。

 

現在では、月見団子も普通にスーパー等で手に入りますし、

豆も米も入っている赤飯等をあげても良いでしょうね。

 

地域によって、月見団子や月見饅頭など

様々な物がスーパーに並んでいます。

 

四国では、うるう年にお月見に備える団子が13個という決まりがあったり、

お餅の表面に赤豆をまぶした「ふちゃぎもち」を備える地域もあるようです。

 

共通点は、お月見団子を家族揃って食べることでしょうか。

 

ちなみに、今年の十五夜は、9月8日、

十三夜は、10月6日ですので、準備しておきましょうね。

 

 

十三夜に関する曲紹介

 

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実は、十三夜に関する曲って意外と多いことを知っていましたか?

 

この章では、その中でも、

カラオケで歌うことの出来る曲を5曲紹介します。

 

  1. 乙女心の十三夜(島倉千代子)
  2. 乙女ひとりの十三夜(桜ふみ子)
  3. 十三夜(Cocco)
  4. 十三夜(鈴木雅之)
  5. 十三夜(谷村新司)

 

他にも数多くあるかと思いますが、

十三夜の意味を知ってから曲を聴くと

より一層感情移入出来るかと思います。

 

 

樋口一葉の十三夜とは?

 

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樋口一葉が書いた、「十三夜」という話をご存知でしょうか。

 

簡単に表すと、「儚い恋愛話」なのですが、

ご存知ない方の為にあらすじを紹介致します。

 

主人公のおせきは、今で言う国家公務員の男性と結婚し、

子供を授かりましたが子供が生まれてから、

自分に対して除々に冷たい態度を取る夫に寂しさを感じるようになりました。

 

余りの辛さにおせきが、月の綺麗な十三夜の晩、

子供を置いて家を飛び出し、実家に助けを求めに行くといった話です。

 

そもそも、現代では「子供を生んだ」後、

冷たい態度を取るのは夫ではなく妻の方の様な話をよく耳にしますが

いくら寂しいとは言え、幼子を置いたまま、

実家に一人帰るなんて非難轟々だと思います。

 

実家に帰った主人公は母に慰められ、

父には「夫に仕えるのが妻としての務めで当然。」とのこと。

 

もし離婚するなんてことになれば、

子供は父親に引き取られるばかりか、二度と子供と会えなくなるし、

我が家も不幸になるとショックな言葉を娘のおせきに言い放つのです。

 

その言葉に思わず涙したおせきでしたが、

「離婚して子供に会えなくなってしまうよりも、

今夫に相手にされない方がまだ我慢出来るのでは?」と父に説得されます。

 

そして、おせきは悩んだ末に、「私の身を夫に捧げます。」

といった風なことを述べ、納得するのです。

 

どんな事があっても女性が男性に逆らうことが許されなかった時代の、

性差に悩む心の叫びがこの話には集約されているのです。

 

この後、おせきの事を想っていた幼馴染が現れて、

少女マンガのような展開になります。

 

気になる方は、図書館などで探してみて下さいね。

 


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