秋の果物といえば柿という人も少なくないはず。
ご家庭や田舎の実家などで育てている方も多いのではないでしょうか?
しかし、柿は基本渋柿なので“渋抜き”をしないと食べられたものではありませんよね。
よく聞くのが焼酎を使った渋抜きの方法ですが、
本当にそれで渋が抜けるのか、疑問に思う方もいるでしょう。
なかには渋抜き自体知らない方も多いと思います。
そこで今回は柿から渋を抜く方法、そして甘くする方法をご紹介します!
もし渋柿を手に入れたなら試してみてください!
渋いのはなぜ?
甘柿はとっても甘いのに、渋柿は特有の渋みがありますよね。
この渋みは柿に含まれる成分「タンニン」が唾液に溶け出すことで感じます。
タンニンは主に熟すことで不溶性になり、唾液に溶けださず、渋みを感じなくなります。
つまり、このタンニンを不溶性にすることが“渋抜き”ということになります。
焼酎で渋が抜けるのは本当なのか?
柿に焼酎をかけて保存していると渋が抜けて甘くなる、
なんてことを聞いたことありませんか?
この方法、実は昔からよく用いられる渋抜きの方法なんです!
これはアルコールが酸化することで生まれる「アセトアルデヒド」が
タンニンと結合することで不溶性に変わるからです。
では詳しい渋抜き方法をご紹介します。
用意するもの
・アルコール度数30~35度くらいの焼酎orホワイトリカー【適量】
・柿【好きな分】
・ビニール袋
やり方
ヘタの部分にアルコールを軽く浸し、ビニールに入れて1週間くらい放置するだけ!
アルコールはつけすぎると実が柔らかくなりすぎたり、
傷みやすくなるので気をつけてください。
大量に渋抜きしたい場合はダンボールと新聞を使うと便利ですよ。
ダンボールにビニールを入れ、新聞紙→柿→新聞紙→柿…と交互にいれていくだけですよ。
他にもあるある!渋を抜いて甘くする方法!
アルコール以外にも柿の渋を抜いて甘くする方法があるのでご紹介します。
1、 りんごといっしょにする
よく、「果物はりんごと一緒にすると美味しくなる」と言いますよね。
これには科学的根拠あるんです!
りんごから発生するエチレンガスは果物を成熟させるので、
渋柿の渋が抜け、甘くおいしい柿になるのです。
やり方
① りんご1個に対し柿を5個、ビニール袋にいれる
② 涼しいところ、もしくは冷蔵庫に入れて1週間置いておく
とっても簡単ですね!
ただし、この方法は渋柿が熟すことによって渋が減るのを促進させる方法なので、
実がかなり柔らかくなってしまいます。
ぐじゅぐじゅの柿が嫌なら、別の方法を試しましょう。
2、 湯煎で渋抜き
最も早く渋がぬける方法がこちら。
やり方
① 40~42℃位のお湯に柿をいれる
② 一晩(12~24時間)たったら出して完成
お湯は保温ができるといいみたいですね。
ただ、水っぽくなったり、傷みやすくなったりするらしいので、
食べたい分だけ渋抜きするといいかもしれません。
3、 ドライアイスで渋抜き
ドライアイスから発生する「炭酸ガス」によって、柿は呼吸ができなくなります。
そうすると柿に含まれる渋み成分タンニンが不溶性に変わり、甘い柿になるんです。
やり方
① 柿10kgに対して1kgのドライアイスを用意する
② 穴のないビニール袋に柿を入れ、最後に新聞に包んだドライアイスを入れる
③ 手や掃除機で袋の中の空気を抜いてからガスが漏れないよう固く口を縛る
④ 4~7日間くらい放置(途中で絶対開けない)したら完成
ドライアイスが柿に触れると実が傷んでしまうので注意してください。
ちょっと難易度の高い方法ですが、専業はどこもこの方法で渋抜きしています。
4、干し柿にする
渋柿は熟成することで渋が抜けるだけでなく、
水分が抜けることで糖分が凝縮されて甘さが増します。
やり方
かなり時間と手間がかかる方法ですが、渋柿がかなり甘くなるので挑戦してみては?
最後に
いかがでしたか?
渋抜きは時間がかかるものですが、その時間がおいしい柿を作るのです。
遠くの人に渋柿を送るときは、アルコールや炭酸ガスを使った渋抜き方法を使うと
配送中の時間を上手く渋抜きにあてることができますよ。